アドリブ音楽理論(楽曲分析編その2)

アドリブ音楽理論(楽曲分析編)でコード進行からそのコードのキーと使えるスケールを導き出す手順をまとめました。
それに従って、いくつかの曲の分析をやってみているのですが、どうもそれだけだとうまく説明できないところが出てきましたので、
「楽曲分析編その2」として補足を書いていきたいと思います。

!!注意!!
※これらの内容はレッスンで習ったり、本から学んだことを自分なりに解釈した形で書いています。
なので、レッスンで本来伝えようとしていたことや、正しい音楽理論と異なっていると思います。
特に怪しいところは「?」を付けてあります。あくまで参考程度に見てください!

※これらの内容は「コード進行が与えられた場合に、どう調解釈をしてどうアドリブをするか」
を目的とした理論(理論というより考え方・手順)です。
なので、作曲やアレンジを目的とした理論と異なります。本当に参考程度に見てください!!
ちゃんと理解したい方は私が通っていたこちらのレッスンがおススメです→JAZZ LAB SEED


<楽曲分析編その2>

音楽理論を勉強していると、「代理コード」とか「コードの置き換え(置換)」とかいう言葉が出てきます。
このブログの音楽理論の説明でこれらの言葉を使っているのですが、明確な説明がないままだったので、
そのへんについて、今のところの自分の知識をまとめておきたいと思います。

・大前提として、コード進行は作曲者によって決められる。

・しかし、プレイヤーがコードを変更しても曲の演奏上問題ない場合があり、それによってプレイの自由度が高まる。

・伴奏を演奏する和音楽器どうしは、全員で同じように変更しないと和音がぶつかってしまうので、コードを変更する場合は事前の打ち合わせが必要だが、単音楽器によるソロは他の楽器とは独立して自由にコードの変更を行える。


<コード変更の種類について>

1.代理コードの使用
あるコードにおいて、楽曲分析によりそのコードのキーと機能(トニック、ドミナントなど)が決定した後、そのコードを同一キーの同一機能のコードに置き換えること。

この変更によりその部分のキーと機能は変わらないため、使えるスケールやフレーズは変わらない。
   
この変更の主な目的は、前後の転調をスムーズにすること。
(「スムーズにする」とは転調の方法をピボットコードによる転調にすること。あとでまとめる予定だが、転調部分のソロフレーズをつなげるには、突然転調や偽終止による転調より、ピボットコードによる転調の方が自由度が高く、簡単かつスムーズにつなげることができる)

例)
「枯葉」の最後の5小節のコード進行、Dm7→G7→F#m7(b5)→B7→Emについて(このコードはアルトのキー(Eb)で書いています)
このままでは、Dm7→G7の部分はキーCメジャーのSD→Dで、F#m7(b5)→B7→Emの部分はキーEマイナーのSDM→D→Tだが、G7→F#m7(b5)の部分はうまくつながらず、突然転調となりソロフレーズをつなげる際の制約が多くなる。

そこで、F#m7(b5)をEマイナーの同一機能(SDM)であるC△7に変更する。
キーと機能が同じなので、この部分で使えるスケールやフレーズは変わらないが、C△7がCメジャーのTとEマイナーのSDMの2つの役割を兼ねることができるようなるため、C△7をピボットコードとした転調にすることができ、ソロフレーズをスムーズにつなげることができるようになる。


2.コードの置換
7thコードにおいて、主にそのコードの増4度下(本によっては「減5度下」と書いている場合もあるが意味は同じ)のコードに置き換えること。
増4度下のコードは、一般に「裏コード」と呼ばれるもの。

この変更によって、そのコードのキーや機能の解釈が変わる。

楽曲分析の際にうまく(主調の近親調の範囲内での)解釈ができない時に、変更後のコードだとうまく解釈ができる場合がある。
また、キーや機能の解釈を変えることで、アドリブをする際に使えるフレーズのバリエーションが増える。


3.ドミナントコードのⅡⅤ化
7thコードがあるキーのドミナントと解釈された場合に、そのコードの前に同一キーのⅡ(SD)のコードを追加する。
それにより、使えるアドリブフレーズのバリエーションを増やすことができる。


4.ドミナントモーション化
あるコードがあるキーでのトニックの機能を持てるコードの場合、コードの前にそのキーのⅤ(D)のコードを追加する。
これも、その部分での使えるフレーズのバリエーションを増やすことができる。
   
ちなみに、曲の最後の小節から頭に戻るときに、頭の小節に対してそのコードのドミナントを追加することを「ターンバック」と言い、よく使われる。これにより、繰り返し部分のフレーズのつながりがスムーズになる。

例)
これも枯葉で、最後の小節はEm、頭のコード進行はAm7→D7→G△7で、頭はキーGメジャーのSD→D→Tだが、最後のEmの後にE7を追加して(またはEmと入れ替えて)E7→Am7の部分をキーAマイナーのD→Tにする。


とりあえず、今思いついたものだけをまとめてみました。

かなり中途半端な状態だと思いますが、今後修正や追記をしていく予定です。

なので、あまり参考にならないと思いますが、ご了承下さい<(_ _)>




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